世にも奇妙な「ジョジョ句会」 堀本裕樹の活動その1
『いるか句会へようこそ!』の著者・堀本裕樹は、俳句結社の編集長を務めたあと独立し、第2回北斗賞、第36回俳人協会新人賞を受賞するなど、伝統的な俳句の世界で数々の実績を重ねた「俳人」です。
しかし、その活動は常に挑戦の連続。本書も、小説のかたちを取りながら、俳句の基本が学べる入門書の役割も果たす、意欲的な「句会小説」です。俳句を知らない人にも、俳句の豊かさ、句会の面白さに触れてもらうため、様々な仕掛けが施されています(くわしくはぜひ本書をお読みください!)。
このブログでは、著者・堀本裕樹のこれまでの活動をいくつかご紹介していきます。第一回となる今回は、俳句と漫画のコラボレーションである「ジョジョ句会」についてとりあげます。
ジョジョ句会とは?
「ジョジョ句会」は、現在ウルトラジャンプで大人気連載中、合計100巻を超える長編漫画『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)の世界を俳句で詠むという、世にも奇妙なコラボレーションです。
この企画は『ジョジョの奇妙な冒険』連載25周年記念ムック『JOJOmenon』(集英社)の中で、千野帽子さん・長嶋有さん・米光一成さん・柴崎友香さんら豪華メンバーとともに実現しました。
ジョジョ句会で披露された一句
ジョジョの世界を17音で表現することで、読み手のイマジネーションを刺激し、物語はさらに広がっていきます。例えば、こんな一句……
秋晴の岸辺露伴の居留守かな 堀本裕樹
岸辺露伴を訪ねたのは誰でしょう。彼の性格から、大抵の人は居留守を使われると思いますが、もしかすると何者かと交戦中だったり…!? スタンドは常人の目には見えないため、戦いは静けさの中で密かに行われているのかも。何事もなく、訪問者が康一くんなら、露伴もやがて顔を出してくれるかもしれませんね。静かな杜王町のいちょう並木が見えるような秋らしい一句です。ジョジョ句会については下記のサイトでも詳しくレポートされています。興味のある方はぜひ。 ジョジョ展や そこにシビれる! あこがれるゥ!(荒木飛呂彦)
次回は公開句会「東京マッハ」についてご紹介します! お楽しみに!
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2014年5月26日